墓なんて、ただの石なのに

ばあちゃんの墓石を、無心に磨く。
ただ、ただ、ひたすらに磨く。

幼少の記憶が蘇ってくる。
物凄く可愛がってくれた。僕は、初めての孫になる。
彼女にとって、僕の存在は明らかに特別だった。
それは子供心にも強く感じられるほどに。
あからさまな愛情表現が、気恥ずかしいくらいに。

いつも、いつも、笑顔だった。
怒る時でさえ、目が笑っていた。

ばあちゃんが、そこにいるようだ。
墓なんて、ただの石なのに。

穏やかな心で、今僕は、ここに居る。

by サトウタカシ


10年前のサトウさんのこのコラムが僕にはとても印象的だった。
僕もおばあちゃんに同じように愛されたから。
いつもそばにいてくれて、いつも僕の見方だった。
とにかく僕はおばあちゃんが大好きだった。

そんなお互いのおばあちゃんの話でもしたかったな。
いっぱいあるんだよ、おばあちゃんネタは。

そして今僕はサトウさんの墓を無心で磨く。
青いキキョウの花をそっと供えて。

あれからあっという間に3年がたった。
遠くにいるような、近くにいるような・・・どこにいるんだろ。
そんなことを考えながら、東京から滋賀に昨日帰ってきた。

11月3日の結婚式には来てくれるかなー。
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by bbfry | 2012-10-08 22:40 | HitoriGoto

東京と滋賀を行ったり来たり、どこに住むかより毎日旅をしたらいいじゃない。


by nini